物部地区最南部の東西2km、里山に沿って3集落が分布し、天王、山王、城岡の3神社と三宝大荒神の社域を護っている。秋の大祭(新庄祭)には神輿、神楽、子供太鼓が巡行し、3集落の老若男女300余人の住人が交歓する。
新庄大池から宮嶽を望む <撮影…株 正博さん>
大小11の農業用溜池と60ヘクタール余の水田、10㌶余の畑と周囲のなだらかな里山で人々は生活を営んできた。
今、若壮年層の大部分は近隣の各種事業所勤めを果たしながら、お年寄りとともに連綿と築いてきた「のどかな風景」を守り育てている。
少子高齢化は進んでいるが、過去5年間で7世帯19人が都会から転入するなど、活性化の兆しが見えてきた。新庄自治会ではU・Iターン者を大歓迎している。
6月グランドゴルフ大会、8月納涼祭、人権集会、9月防災訓練・美化作業、10月新庄祭、2月囲碁・麻雀大会、3月野焼き・美化作業、毎月1回サロン「やまぼうし」、
※公民館活動 詩吟同好会、パソコン教室、書道教室、体操教室、囲碁クラブ等
地区内の名人
内田 修さん(62才) 米・そば・黒豆「紫ずきん」栽培名人。
京都府指導農業士
〒623-0363 綾部市新庄町深ケ56
約5㌶の栽培面積で米、そば、紫ずきん等を一人で栽培する。とりわけ早どり枝豆「京・夏ずきん」栽培の第一人者として知られる。一人で耕作するのは5㌶が限界だという。稲・そば・小豆・紫ずきん等の作付・収穫時期をローテーション化することで専業経営を成り立たせている。大晦日の「そば打ち」を多くの人が心待ちにしている。
内田 修さん
そば製粉機の前で
上田太郎さん(平成27年5月逝去されました) 野菜・果樹・タケノコ栽培名人
物部地区農産物品評会での金賞受賞の常連。椎茸・里芋・蒟蒻・ゆず・柿等々。
家族に<美味いもの><安全なもの>を食べさせたいと思っているだけなのだが。どうしても多めに作ってしまう。知人の「口コミ」で「蒟蒻ないか?○○ないか?」と言ってくるので、余りをお裾分けすることになる。近年整備したタケノコ畑でも「掘りに来られる人には提供している」という。
上田 太郎さん
定住者(転入者)
株 正博さん(66才) 河内長野市から I ターン。3人家族 H20 年 転入
娘はこの地で陶芸「苔柿窯」を営み、妻は「地域サロン」を手伝うなど地域に溶け込んだ。
私は趣味の写真撮影や茶の湯、グランドゴルフなどを楽しみながら、山・川・池など素晴らしい自然の中で「半農半X」的生活を楽しんでいる。
友人と餅つきを楽しむ株さん
加茂和彦さん(55才) 池田市から I ターン。3人家族 H24 年 転入
定年後の人生を考えて、息子や娘に「ふる里」と作ってやりたいと思い、この地への定住を決意しました。転居直後に、新庄祭に参加させていただき、地元の人々の温もりに接した時は、これぞ探し求めた「ふる里」と実感しました。また、母はご近所の方々からも親しく声をかけていただき、菜園では草花の世話をするなど田舎暮らしを満喫しています。私と妻は自給自足の生活を目指して野菜栽培や果樹園づくりなどに日々奮闘しています。
先頭で神輿を担ぐ加茂さん
子供太鼓